前回からの続き
差別化戦略:差別化の軸は?
1.ブランド力を上げる
2.製品サービスの内容
3.顧客サービス(コミュニケーション、対応、アフターフォロー)
4.流通チャネルの充実
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1.ブランド力を上げる(確立する)
・競合と違うイメージ・継続的に新しい付加価値を作る(作り続ける)
・社員対応力(ミッション・ステートメント、クレド)
・一貫性のある露出(広告、デザイン、CI:Corporate Identity)
例)ディズニーランド、スターバックス etc…
2.製品・サービスの内容
・クオリティの高い製品・サービス
・他社にない新しい機能(Web 開発能力、ソフトウェア、デバイス)を取り入れる
技術力、スピード感で進化
・+サービス(事務局、コールセンター、営業サポート機能)
・他社で提供していないサービス(付加価値)を行い、他社を圧倒する
常にユーザビリティアップ
3.顧客サービス
・社員力(ミッション・ステートメント、クレド)
・利便性の高いサービス「使いやすい!」とか常に、デジタルへの依存度を
スピード感をもって進化させる
上記を統合して、サービス品質を上げる。
4.流通チャネルの充実
・リアルとオンラインを融合させ、顧客に「いつ何時何処」でも対応可能
・営業員(リアル/オフライン)がオンラインに誘導する
・オンラインで「問い合わせ」からの営業員に誘導
・オンラインからオフラインに誘導(HP/ブログ/SNS/広告)
・パートナーシップ(ディストリビュート・プリント)
・最適な「場所」でアウトプット。スピード、コストでの優位を確立する
★ 顧客は「何処」から入ってくるかわかりません。どの場面からでも対応可能にすることが重要です。
★ 「ソリューション」とは、組織(社員)も含めて「ソリューション」ということを、明確にすることが大切です。
差別化戦略のポジティブ・ネガティブ
差別化戦略における「ポジティブ」「ネガティブ」を、一覧にしてまとめました。
価格が全てではないが、顧客が意思決定するための大きなファクターであることは間違いありません。製品サービスの内容と価格のバランスがとれていない(= 高い)と、顧客は「(ただ)高い!」と感じ、離れて行ってしまう可能性は否めません。
この関係性は、大変重要なポイントです。
業界の製品サービスレベルを把握し価格を設定する。
今までの価格表示(見積り)と違い、プライスリストを工夫する。
「ネガティブ」を回避するには?
・顧客ニーズを分析、把握する
顧客が存在しない「手前みそ」「自分よがり」で考えた製品サービスでは、受け入れられない。徹底的に、考える
→ 仮説と検証
・競合他社の分析
強み・弱み(3C)「弱い者いじめの法則」
1 番, 2 番, 3 番では、やり方が違う
・徹底した自社分析を行い強みを伸ばす!
「特異性」「ならでは」で差別化
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差別化戦略:印刷会社では?
■ 印刷会社が⾰新的なサービスを提供するのに必要な項目(データドリブン)
1.マーケティング・オートメーション
2.マーケティングプログラムの企画とデザイン
3.デジタルサイネージ
4.データベース管理
5.ソーシャルメディア(動画含む)
6.イベント
7.コンテンツ・マーケティング
8.レスポンシブデザイン(Web)
9.プログラミング
(出展:”未来を創る” ジョー・W・ウェブ博士, リチャード・M・ロマノ)
【補足】1は、顧客にサービスとして提供する
2は、「データリレーション」顧客のシステムと連携する
■ そのために必要不可欠なスキルは
1.デジタルプリント(スモール〜ワイドフォーマット全域)
2.データベース(セキュリティ等)
3.ワークフローオートメーション(スマート・ファクトリー)
4.マーケティング・オートメーション
5.e コマース・インフラストラクチャ
(出展:”未来を創る” ジョー・W・ウェブ博士, リチャード・M・ロマノ )
【補足】2 は、先様の所有するDB(MA,SFA,CRM 等)との連携に必要な技術
5 は、Web 開発、API 連携に必要なプログラミング技術が必要
(例. Java, PHP, Swift, Pyhton など)
■ まとめ
競合他社や競合製品・サービスとの特異性を持つ商品・サービスを開発し、他社との差別化を図ることは、簡単なことではありません。
これまでにお伝えした、「印刷会社が⾰新的なサービスを提供する必要な項目」は9 項目、「そのために必要不可欠なスキルは」5 項目。
これらを独立したサービス、それぞれを組み合わせたサービスを行うことで、差別化戦略を成功させる事ができれば、価格競争からも脱却することができ、利益率を向上させ、ファイブフォース分析でお伝えした交渉力が上がります。
それによってスピード感を持った投資にも繋がり、他社との差別化の項目(材料)が増えることになり、更なる差別化要因を生むことになります。