今回のテーマは、デジタルマーケティングの中で最もシンプルで、自社のリードナーチャリングに貢献する「インバウンドマーケティング」について、お伝えします。

インバウンドマーケティング

インバウンドマーケティングとは、以前「セールス」の章でもお伝えしたように、セールスが「プッシュ型」から「プル型」へと進化しているのと同様に、マーケティングも今までの【プッシュ型】マーケティングから【プル型】マーケティングへの進化、具体的には見込み客の購入リスト(購買行動)から広告を設置、DMやEmailで潜在顧客にリーチしてきたのを、ペルソナ(顧客像)に対して、「興味があるであろう情報コンテンツ(関連情報含む)」をブログなどで発信することで、製品・サービスへ誘導していく手法です。

顧客を想定しコンテンツの内容などを決めるにあたり、まず初めにポイントを「成果を上げるヒント」として紹介します。
続いて実際にブログなどを入口として、製品・サービスにどのように誘導していくかについて、詳しくお伝えします。

成果を上げるヒントは

1.  ターゲットとする市場を定義する
適切にターゲット市場を得ることが重要です。
「彼ら(顧客)が解決したい問題(課題)は何か?」
「提供するサービスは彼ら(顧客)の興味を引くか?」
「彼ら(顧客)が最も反応するメディアは何か?」

2.  価値を高める
提供しようとしているサービスは見込み客のニーズにマッチしているか?
彼らが望む(反応する)プロモーションやインセンティブは何か?
を考える。あなたの話を聞くために顧客は忙しい時間を割くことになります。
時間を割いてもらうには強力なインパクトのある内容、デモ、事例も必要です。
彼らにこのサービスを一度でも経験(体感)させれば、注目を浴び、いかに役に立つかを理解してもらえます。

3.  目立つ、際立つ
最適な結果に行きつくために、まずは適切なデータが必要になります。
グラフィックデザイン、画像等メディアは顧客の目を捕まえます。
製品サービスが際立つデザイン、顧客を楽しませる、喜んでもらえるDM、メッセージ、Webページを創ってください。
見込み客が、
必ず手に取って読んでくれるDM
必ずアクセスするWebページ
必ず開封してくれるEメールメッセージ
必ずクリックしてくれるWebページ
を、創ってください。見込み客がクリックしてくれるインセンティブを顧客(クライアント)から引き出してください。

4.  フォローアップ
顧客(リード)はキャンペーンで反応しても時間とともに(直ぐに)興味は下がっていきます。顧客が反応して3日以内でフォローアップしてください。顧客(リード)はすぐに「冷めて」しまいます、再度獲得するには大きな手間と時間がかかります。もしくは失ってしまいます。

5.  タイミング
顧客にメッセージが届くタイミングは重要です。例えば月曜日は様々なミーティング、確認等でメールをゆっくり見る時間はありません。
休日、長期休暇を取るシーズンも考慮すること。

A/B テスティング

A/BテスティングはWebページの2つのバージョン(デザイン)を比較し、どちらがパフォーマンスが高いかを調査するテストです。Webサイト訪問者を顧客にするために、コンバージョンレートの最適化を実施します。

A/Bテストを行うには、まず2種類のページを用意します。
次に同レベルのテスト用に選出したターゲットグループを2グループに分けます。そして初めのアプローチがDMの場合、またはEメールの場合にはそれぞれ2種類のデザイン/表現の違う物を作りWebページに訪問させコンバージョンレートを比較します。

2種類のマーケティングメッセージを載せたDM、Email を選出したターゲットに送り、テスティングを行います。ターゲティングする顧客は、類似したプロフィールを持つ顧客で行うことが必要です。特に大規模なキャンペーンを実施する場合に頻繁に行われます。

顧客の育成(リードナーチャリング)

マーケティングでは、見込み客の過去の購入リストに対して広告を配置したり、DM やE メールを送ることで潜在顧客にリーチしてきました。
しかし、インバウントマーケティングは想定される顧客像(ペルソナ等)に対し、興味があるであろう情報コンテンツ、好奇心を沸き立たせる関連情報を提供することで顧客を製品/サービスへ誘導していきます。
コンテンツ・マーケティングの考えを基にして、マーケターは顧客を自社のサイトに誘導するため様々なメディア(オウンドメディア/ブログ、Podcast(ポッドキャスト)、YouTube、eBook、ホワイトペーパー、ニュースレター、メルマガ、SEO、SNS など)を活用し、時間をかけて顧客の育成(リードナーチャリング)をしていきます。

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次回は、「マーケティングアクション」についてお話しします。